|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
低たんぱく食による食事療法を成功させるコツ STEP 1.腎臓ってどこにあるの?何をするところ?腎臓は背中側の腰の上に左右1個ずつある握りこぶし大の臓器で、形はそら豆に似ています。 腎臓は、体内の老廃物や余分な水分を捨てるために尿を作ります。 それ以外に血液のpHや水分量を整えたり、ホルモンの分泌を行ないます。 STEP 2.あなたの腎臓は、今どのような状態ですか? eGFRやステージという表現で腎臓の状態を表します。 eGFRは血液検査から推定される、まだ働いている腎機能の割合のことです。もし、eGFR30と言われたら、 あなたの腎臓は正常時に比べて30%しか機能していないことになります。 ステージは、腎機能の状態により、1~5までに分類されます。 ステージ2で生活習慣改善を始めます。食事、運動、禁煙等々。 ステージ3になると、食塩やエネルギーに加えたんぱく質の制限が必要になります。 ステージ5で末期腎不全とされ、腎臓の働きが15%未満になり、透析や移植の準備を始めます。
STEP 3.腎臓を傷める原因をコントロールしましょう 血圧:血圧が高いと腎臓の血管に負担が大きくなります。 体重:肥満、特に内臓脂肪の蓄積は糖尿病など腎臓を傷める他の病気の発症を誘引します。 また、食塩制限しても血圧が下がりにくく様々な治療の効果が十分に得られません。 標準体重(㎏)は身長(m)×身長(m)×22で求められます。 食事:たんぱく質、食塩を制限しつつ必要なエネルギーはしっかりと摂ります。 たんぱく質は体内でエネルギーに変換される時に毒素(尿素窒素)を出します。 毒素が多いほど、ろ過するために腎臓に負担がかかります。 STEP 4.食事記録をつけましょう 突然いつもと違う食事をしてはいけません。 普段の食事をどのように 変えたら腎臓への負担を減らすことが出来るのか考えます。 いきなり頑張りすぎず、長続きできる方法を探します。 毎日の食事を記録することで、自分の嗜好に合わせた食事作りが可能になります。 食事を可視化することで、栄養士や医師から的確なアドバイスがもらえるようになります。 STEP 5.検査結果を基に食事内容を修正しましょう 食事療法は自分勝手ではいけません。同じ病気でも、同じものを同じだけ食べればよいわけではありません。 必ず医師の指示のもとに、栄養士からの指導を受けて行うことが重要です。『ひとりよがり』、『わかったつもり』の食事療法は大変危険です。 定期的に血液検査、尿検査を行ない、数値を見て少しずつ食材や味付け、分量を変えていきます。 数値が改善したからと言って自分流に変えるくらいならやらない方がましです。 たんぱく質を控えた食事作りのために 急にたんぱく質を減らして下さいと言われても、どうしたらよいかわかりませんよね。 とりあえず、主食をたんぱく調整食品やでんぷん製品に変えることから始めましょう。 普通のご飯(精白米)お茶碗1杯のたんぱく質は約4.5gですが、でんぷん米なら0.1g以下です。 たんぱく調整食品とでんぷん製品には違いがあります。 たんぱく調整食品は、もとは米などの食品を加工しているため食感や味覚が変わらずなじみやすい利点があります。 でんぷん製品は、でんぷんをもとに加工成形しているので、食感や味が異なります。調理のコツの習得が必要ですが、血糖値や中性脂肪を上げにくい利点があります。 その他、でんぷん製品ならではの特長として主食以外に活用できることが挙げられます。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||